2008年02月11日

続 ブリッジウイング(妄)察

前回はブリッジウイングについて、大雑把に触れましたが、今回も続編です
実は、昨年に「オフの楽しみ」としてエントリーしていた物と併せてシリーズにしたかったのですが…諸事情でそれが出来なくなりました。
しかし、そろそろ開幕も近付いていますので、当初の下書きからほぼそのままで上げてしまいます。図を作る時間もありません…

 
前の「ブリッジウイング(妄)察」では、大雑把にマクラーレンを中心に、ブリッジウイングの役割について触れてみました。
その時も書いたのですが、マクラーレンはホーンウイングを止め、ブリッジウイングに移行したのです。なので、その役割は
ホーンウイング≦ブリッジウイング と言えるはず
ホーンウイングは、車体の中でも比較的高い位置に存在しています。なので、剥離しようとする、或いは単純に高い位置を流れる気流を捕まえ、リアウイングの効果を高めるために利用する機能は大きいと言えると思います。
その昔、ウイングの高さ規制が無かった時代のF1マシンは、見事に高いウイングを採用していました。それは、より大きなダウンフォース・気流調整を可能とするからです。余談ながら、支柱が折れることがあったようで、禁止されてしまいました

ただし、欠点はあります。全面投影面積が大きくなる…つまり、ドラッグも増大してしまうのです。
その点、ブリッジウイングはどうでしょうか?
正面から見た場合 低い位置に付いていますから、ほぼ、コクピットとサイドポンツーンと重なっていると思います。車体形状からはみ出すことは殆どありません。つまり、空気抵抗は殆ど増えないのです。それでいてホーンウイングと同じ機能が果たせるなら、使わない手はありません。

ホーンウイングを使うマシン、昨年のマクラーレンとBMWザウバーは共にトラクション性能に優れ、シケインや縁石を利用するコースではライバルより存在感を発揮していました。それは勿論、サスペンションのジオメトリを始めとした総合力の賜です。が、F1マシンの場合車体重量が軽自動車並みしかないので、メカニカルグリップは本来の意味では無くダウンフォースも含んだものと解釈した方が良いと思います。
タイヤ・車体を押さえ付けるダウンフォースが無かったらいくらタイヤのグリップが有っても力強い加速は得られないと思います。何時までもトラクションコントロールが効いている状態が続く…つまり、低速であってもダウンフォースが助けているはずだと思うのです。
それらのコースで速さを発揮したホーンウイング装着マシンですが、共にリアタイヤのライフが短い、と言う共通の欠点も持ち合わせていました。
特にフェラーリと比較して、レースペース・ロングランではフェラーリが速い事が多かったのです。これは偶然でしょうか?僕は偶然ではなく、これがホーンウイングの特徴なのではないか?と思っているのです。
剥離する、或いは高い位置にある気流を引き戻してリアウイングに再利用する性能は抜群、しかし、同時に抵抗もそれなりに大きいのではないか…それは、そのまま駆動輪であるリアタイヤの負担を増やすことになります。
それ(ドラッグ)をなんとかしようとしたのがマクラーレンのブリッジウイングではないか?そう思うのです。そうすることで、発熱特性が良くて予選に強くても、タイヤ(特にリア)のライフに厳しい特性を何とかしたかったのではないか…

上記以外にも、ブリッジウイングの特徴は
●車体の先端にあるので、綺麗な気流を作り出せる。
なによりもフロントタイヤより前なので、風洞との誤差が少ないだろう。
●単独走行のみならず前にマシンがある場合でも、“フロントウイングとで構成する枠”が乱気流を有る程度整えてくれる可能性もあるかも知れない。…これは全く以て(妄)です。
●リアウイングだけではなくてフロントウイングの後方の気流→フロントサス周辺の気流さえも改善できる可能性を持っています。
●勿論、ノーズコーンに当たった気流も剥離をさせないで後方へ流してくれるはず。

脳内風洞による妄想実験で思いつくのは、ざっとこんな所です。勿論、具体的な裏付けなどはありません。
それに、ホーンウイングも全く使えないわけではなくて、絶対的なダウンフォースが欲しい場合はアリ!だと思います。
普段は使わなくともモナコでは使うかも知れませんし、基本的にダウンフォース不足であれば、付けることでしょう。要は需要次第なのです。
トラクションコントロールの禁止とギヤボックスの4戦連続利用という規則がもたらす重量バランスの変化がどう作用するのか…マクラーレンは、モナコでホーンウイングを復活させるでしょうか?それも今シーズンの空力パッケージの見所の一つとなりそうです。



関連エントリ
オフの楽しみ(長文注意)
取り敢えず気付いた事など
F1 08年の見所?
RA108発表
ブリッジウイング(妄)察


posted by ビートニク at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | F1など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
う〜ん、奥が深いですねぇ。
どこまでも楽しくて妄想したくなります。
いっそのこと風洞全面禁止にしちゃえば楽しいかもしれません。
Posted by ゆうすけサタンマリア at 2008年02月14日 22:04
ゆうすけサタンマリアさん、コメントを有り難うございました
遅くなってすいません

こんな妄想も、シーズンが始まるとレースそのものが興味の対象になりますから、今の内ですね!
Posted by ビートニク at 2008年02月17日 10:34
F1で最初にウイングが登場したのは、1968年のベルギーGP、フェラーリ312ですよね。この時は小型のリヤウイングのみで、ドライバーのすぐ後ろ、今でいえばホーンウイングのあるあたりでしょうか、そのあたりについていました。その後ウイングは、ボディ付近の乱流を避け、ハイマウントのウイングとなってゆきました。そして1969年スペインGP、ロータスがウイングの破損でクラッシュとなり禁止に。この頃のリヤウイングは、アッブライトにステーをのばし取り付けられていたようですが。
Posted by anno at 2008年02月17日 20:30
annoさん、こちらへも有り難うございます

コーナリングに合わせて左右でウイングの角度の変わるヤツとか、黎明期(と呼んで良いですよね)のマシンは面白いですよね。
長閑で自由…今のF1にはない要素ですね。
過当競争やコスト、安全性を考えると全て古いのが良いとは思いませんが、少しだけでも自由な雰囲気が欲しいと思います。
Posted by ビートニク at 2008年02月23日 12:18
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