2007年02月09日

カスタマーシャーシ問題の夜 (長文注意

Super Aguri F1 Teamは大丈夫だと、そんなことを書いた矢先、F1通信に
フランク・ウィリアムズ Q&A カスタマー・マシン問題を語る
と、フランクがメディアにコメントを披露している。
 ポイントになる部分は
●知的所有権の共有は不可
●裁判へ持ち込まれるか否かは現物が出てから
●08年からのコンコルド協定は、やはり未完成
●08年以降もコンストラクターの定義は基本的に変わらない
●モズレーもバーニーも、協定を大幅に変更するとは言っていない
 
 今まで明らかになったことが殆どだけれど、改めて明らかになったのは08年からの新コンコルド協定は、実は現状とあまり変わらない内容で契約されている、と言うところ。では、今までメディアで言われてきたシャーシの販売は誰がどんな目的で流した情報だったのか?
 僕はコンストラクター選手権としてのF1という側面がF1をF1たらしめている要素だと今でも思っているのだけれど、契約でも現行とあまり変わらないとは逆に驚きだ。随分前から報道されているシャーシ販売は、世論の操作と形成に利用しようとしたのだろうか?F1ファンがどう反応するのか試したのか?報道の何を信じたらいいのか…
 以下、ポイントになりそうな部分を引用する。(赤字はビートニク)
フランク・ウィリアムズ:ふたつの問題がある。ひとつ目は、2007年コンコルド協定の元で2つのグループ(トロ・ロッソとスーパーアグリ)がいること。ふたつ目はマックスのBチームという新しい提案だ。

まずひとつ目の問題だが、我々の理解するところでは、スーパーアグリと、おそらくトロ・ロッソとレッドブル・レーシングは、ある第三者企業が知的所有権を持っているので、(レッドブルとトロ・ロッソは)共有できると言っている。しかし、英語で読む限りコンストラクターの規定は非常にはっきりしている。コンストラクターは単数形だ。単数形で、こうはっきり書かれている。「コンストラクターとは、…を保有する個人または法人組織」 全部単数形だ。はっきりしている。変えようがないんだ。

Q:しかし、マックス・モズレーはこれまで規約を白か黒かで見たことはありません。問題はないのですか? 規約には解釈がいろいろあるのでは?
フランク・ウィリアムズ:規約を解釈するのはマックスではない。これはコンコルド協定の問題だ。最終的にはローザンヌの法廷で解釈されるだろう。我々が向かう場所はそこだ。

Q:このまま何の協定も結ばれないままメルボルンに行ったら、まず抗議を行うのですか?
フランク・ウィリアムズ:事実を確認したら、たぶんそうなるだろう。でもまだマシンを見ていないからね。
Q:しかしスーパーアグリは昨年のホンダ、トロ・ロッソは事実上エイドリアン・ニューウィのRB3と同じだとわかっていますよね?
フランク・ウィリアムズ:確かに。感心なことに彼らは公言している。
(略)
Q:どういう成り行きを期待していますか? 2チームについて、失格、出走停止、チャンピオンシップ・ポイント不可、どれを望みますか?
フランク・ウィリアムズ:チャンピオンシップ・ポイントなしと配当金の取消しだね。彼らが何をするにしろトラックの上で我々を負かすと、我々は配当金がもらえなくなる。つまりこれが商業面での現実だ。

Q:では2008年から12チームでテレビ収入を分配するという話はどうなるのですか?
フランク・ウィリアムズ:いや、そんな話は受け入れていない。我々がサインした2008年規約はそういう原則ではない。独立チームは、コストにおける同じ立場と、公平な収入がなくては生き残ることはできない。収入を伴わないシャシー共有は独立チームを破滅させるだろう。

Q:その見解は、独立チームはF1の将来にとって重要であるという数年前の話に反しますね?
フランク・ウィリアムズ:全くその通り。6ヶ月前、マックスは独立チームを支持していた。今や彼は正反対の意見を持っているように見えるね。

Q:2008年カスタマー・マシンを認める文書にはまだサインしていないと最近おっしゃいましたね。これについて説明していただけますか?
フランク・ウィリアムズ:ああ、2008年のコンコルド協定はまだ準備ができていない。こういう風に言おうか。どのチームもマックスから「コンストラクターズ・チャンピオンシップについては忘れよう。これからは全く変わるんだ」という通知は受け取っていない。彼は一度もそんなことは言わなかった。昨年11月にバーニー(・エクレストン)と協定を結んだ翌日にマックスに会って、おめでとうという話をした。コンコルド協定が違うものになるという話はなかった。
(略)
フランク・ウィリアムズ:バーニーはすでに提案を出してくれたが、それがどういうものかは言いたくない。2008年のコンコルド協定に関しては、変更に関して投票がない限り、規約は基本的には同じである。マックスは無理やり変更を通そうとするかもしれないが、我々は何も聞いていないので「事実の誤認」という問題が発生するだろう。それに誰もコンストラクターズ・チャンピオンシップを大幅に変えたいとは思っていない。
(略)
Q:でも、足元をすくわれるリスクがあるのでは? あなたはコンコルド協定にサインしているので、あなたの承認なしに物事が決まる可能性はないのでしょうか?
フランク・ウィリアムズ:我々は、バーニーとマックスに対して、彼らのチャンピオンシップに参戦するという契約を交わした。本文では「簡単な規約の整理」とだけ書いてあったと思う。他のチームのほぼ同じ文言でサインしている。問題があるかね? 哀れなウィリアムズだけではないんだ。これに関して発言している人はかなりいる。ロンも、Bチームが認められればシャシーを販売すると言っている。しかし原則の問題として、わたしはこれに100%反対している。
(略)
Q:厄介な法的措置以外には解決方法がないように見えますが?
フランク・ウィリアムズ:問題はないよ。法的な面では、バーニーの弁護士によると合意に達しない場合は去年と同じ方法で運営されることになっている。合意に達しない場合はそうなるんだ。そういう設定になっている。
posted by ビートニク at 06:32| Comment(22) | TrackBack(3) | F1など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
基本的にはフランク爺さんの考えは理解出来るのですが、いくつか理解出来ない所が…(;^_^A

私の記憶が正しければSAF1はSA07がRA106ど同一マシンだと、公言はしていないと…。トロはニューエイが言っていた様な気もしますが…(;^_^A


それと最後の部分の、新しいコンコルド協定が合意に達しなかったら、古いままで行くというのは、そんなの有り?と思ってしまいますね…(;^_^A
Posted by 考える葦 at 2007年02月09日 09:24
おはようございます。
私も新しい協定が合意に達しなかったら、古いままで行くというのは、そんなの有り?と思ってしまいました。フランクの真意はなしくずし的にプライベーター破壊が進むのを阻止したいだけなんでしょうね。そのためには「今が闘い時」なんでしょうね、きっと。
Posted by tommy at 2007年02月09日 09:34
おはようございます。
フランクの言い分はまあ判るんですけどね・・・

SA07は独自マシンだと思いたいですね。
日々過激になってきていますから・・・

シェイクダウンだけでも出来るだけ早くならないかな・・・
Posted by えす1964 at 2007年02月09日 09:49
こんにちは。
ご無沙汰しておりました〜

フランクさん!ここまで低迷しちゃったんで、当然の抵抗?でしょうね!

やっぱり何回もビートニクさんも言ってる通り、SAF1はオリジナルでお願いしたいもんですよね〜
Posted by デヴィッド at 2007年02月09日 10:36
で、フランクはんは、一体幾ら欲しいんや。
( ̄ヘ ̄メ)

・・・、としか考えられないオイラって、F1に毒され過ぎ?
Posted by ジムカニアン at 2007年02月09日 13:48
 ビートニクさん,こんにちは!
 フランクの発言,毎度のことですが重いですねぇ。彼のコンストラクターとしてのプライドが,ひしひしと伝わってきます。
 2008年からのカスタマー・シャシー導入は,モズレーの思惑に尾びれ背びれが付き,一人歩きしたのでしょうか。以前は「仮に」という表現も多かったのですが,最近は,さも導入決定のような報道も増えてきていましたから。まるっきり,伝言ゲームですね(^^;)
 ではでは!
Posted by KAZ at 2007年02月09日 15:27
ウィリアムズも、トップチームのままなら
こうゴチャゴチャ言わないんでしょうね。
やっぱりTV放映料や、運搬費はデカイですもんねぇ。

フランクは何を根拠にSAF1が去年のホンダと同じ。と言い切るのでしょうか。
Posted by yu-ko at 2007年02月09日 17:55
考える葦さん、どうもです
亜久里は以前、RA-106をベースに、と言う発言をしたと思います。去年のシーズン終了後だったかな?それからだんだんと表現が変わって…
現行のコンコルド協定は、全員一致でないと何も決まらなかったと思うんです。新コンコルド協定は多数決だったと思うんです。
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 22:57
フランクこそF1の正論。彼は金がほしいんではなく、F1をF1であり続けさせたいんだと思います。結局、モズレー&エクレストンに利用されて捨てられた感じですね。GPMAとM&Eの争いでは、「プライベーターを守る」というM&E側に付いたのに、12月になると言葉を翻し「マニュファクチャラー&Bチームという将来」を語り、「フランク君、君は古い」とまで言い切るモズレー。。 コストを下げたがるのも、レース数を増やす(金儲けの)ための手段なんでしょうね。レース屋フランクが、金儲け屋のM&Eに騙された構図ですね。しかし、こんな下劣なやり方、マックスもバーニーも恥ずかしくないのか!!
Posted by 悟ファンの私 at 2007年02月09日 22:59
tommyさん、こんばんは
コンコルド協定が話題になる度に、ビックリします。
フランクの気持ちは判るし、自分のやってきたことに誇りを持っているんでしょう。それはF1の歴史でもありますね。
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:00
えす1964さん、こんばんは
フランクのコメントは、長年F1を闘ってきた人の気概とプライドに裏打ちされていますね。
スパイカーのそれとは違います。
それでも亜久里チームは大丈夫だと思っているんですよ!
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:04
デヴィッドさん、こんばんは
フランクの建前と本音、両方とも判るし、彼の立場から見たら正しい発言だとも思います。
でも、心配はしていませ〜ん!
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:06
ジムカニアンさん、どうもです
毒電波ならオイラも得意だけど何か?
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:09
KAZさん、こんばんは
フランクのF1に対する思いと実績、それはF1の歴史の一部ですね。
F1が本当に好きなんでしょう。
僕もコンストラクターがF1の大事な構成要素だと思うんです。
それにしても、メディアの功罪は大きいです。
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:17
yu-koさん、こんばんは
テストに使っている「暫定」マシンが疑惑の原因でしょう。亜久里のコメントなどは、“意が伝わっていない”とでも言えば何とでもなりそうです。
フランクは、仮に去年の成績が良かったとしても何か意見をしていると思います。
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:20
悟ファンの私さん、こんばんは
僕もフランクのコメントは彼のF1に関わってきた自負があってこその物だと思います。お金はいくらあっても邪魔にはなりませんけどね。
バーニーとモズレーもレースを愛する気持ちは持っていると思うんですが、彼等も自分の立場に支配されているように思います。
Posted by ビートニク at 2007年02月09日 23:24
でもこれどこまでがオリジナルシャシーといえるんでしょうねぇ。
速いマシンが出ればこぞってそれを真似てるわけですし。
ベース車両を改良して「あれ?偶然だなぁ、なんか同じ風に
なっちゃったなぁ」と言い切ってみるのとか。
実際そこそこトレンドコンセプトを追いかけて空力等無難な線で
シミュレーションしたらあんまり違いの出るマシンにはならない
気もするけれど。
Posted by BOB at 2007年02月09日 23:32
BOBさん、こんばんは
そうですね。全体の真似は少ないかも知れませんが、部分的な真似は日常茶飯事ですね。
同じコンセプトを表現を変えて表現と言うパターンまで入れたら…
それがこの問題を複雑にしていますね。
車両規則が細かすぎるって言うのも遠因になっているとお思います。
Posted by ビートニク at 2007年02月10日 00:31
こんばんは

「マックスのBチームという新しい提案」
プロドライブの事でしょうが、今のところマシンまるごと購入(カスタマーマシン)が前提の参戦を公言していますね。
プロドライブ自体はれっきとしたレース屋(GT、WRC等ハコ車カテゴリーですが)だと思っているので、あまり受け入れたくない事実なのですが、、、
今はシャシー問題が論じられていますが、プロドライブの件に比べれば子細な問題だと思えてきます。
Posted by mar at 2007年02月10日 01:58
marさん、おはようございます
プロドライブというか、デイヴィッド・リチャーズが過去にF1に関わったときの様子はあまり評価していません。
ベネトンとBARだけで決めつけるのは良くないかも知れませんけど。
Bチームというのは本当にBクラスみたいですね。
Posted by ビートニク at 2007年02月10日 08:27
おはようございます!
いや、おっしゃるとおりで、僕もF1でのリチャーズ評は同じです。
うさんくさそうなところ(顔とか)が好きで、ベネトンに来た当初は、ブリアトーレと「オジキ達F1でなにやってくれちゃうの?」と、ある種の期待感を持ったものです。
結局、本当にうさんくさくなっちゃいましたね。
Posted by mar at 2007年02月10日 08:59
marさん、どうもです
特にベネトン時代は中途半端な印象でした。
BAR時代はビジネスとしての役割に徹していたような気がします。
それが悪いとは言えませんが、勝ちを狙いに行くチームの顔には物足りないと思っていました。
Posted by ビートニク at 2007年02月10日 11:18
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