2006年02月27日

SA05のフロントサスペンション(妄)

お断り
このエントリは、ケィさんの掲示板アルヌーは二枚目さんに触発されたエントリです。ですから、両方のエントリをごらんになって下さい。
尚、このエントリは妄想に基づくものです。

上記の場所で話題に上がった部分
●ツインキールと呼ばれているパートは、ほぼ根本から分解可能な造りになっている(⇒接合断面は斜めだ!)
●ツインキールと呼ばれているパートは、構造的にサスペンションアーム取付端としては機能していない(⇒取付強度の欠落)
●ツインキールと呼ばれているパートは、構造体(コンストラクション)としては機能していない(⇒全撤去も可能)
●ツインキールと呼ばれているパートは、空力セクションであると云う他はない
●ロッド,サスペンション,フロントサイド,ロアアームは、左右一体の1本もので構成されている(⇒スタビライザとして機能)
●ロッド,サスペンション,フロントサイド,ロアアームは、ハンガープレート状のもので位置決めされている(⇒ハンギングマウント)
●車体が沈み込むような動きをしたときには、ハンガープレート状のパーツには圧縮の力が働くはずだが、その造りは華奢だ

以下、続きます。 
まずはSA05のフロントを簡略化した図をご覧下さい。(写真はお二人の所で)
sa05nose.gif
◎ハンギングマウントについて
 個人的な解釈では、ノーズ下の空間を空力向上のために利用するべく、ハイノーズ化が進行したあげく、行き場を失ったフロントサスペンションのロワーアームの置き場として、
センターキール(シングルキールとも)・ツインキールとして発展し、今ではルノーが採用する板を貼り合わせた三角プレート等の総称。…従って、サスペンションアームが下に下がったのではなくて、ノーズが上に上がったと見るべき。
 本来はノーズに取り付けてあるものが、ノーズ下に伸びた板に取り付けたので、剛性不足の心配が付きまとう。…通常でも1トン以上のダウンフォースが加わり、縁石を乗り越える場合など、瞬間的にはかなりの負荷が加わる。縁石を利用したい時に、強度が無くてどこに飛んでいくか分からないのであれば、怖くて攻められない。
 これらの対策として、左右のロワアーム(図L)取り付け部(ハンギング部分)に補強の板を渡して、剛性を確保している:ビームと呼ぶようです(図B)
 通常、縁石などの段差に乗り上げる時は左右同時ではなく、どちらかでしかないので、ビームで繋がっていれば、反対側のキールも負担を受け持ってくれる。ビームにはその際、圧縮ではなくひっぱりの力が加わるはずだ。

◎サスペンション
写真を見ると分かるが、上下のサスペンションアームはノーズに埋め込まれた金属(図の黒い部分)で繋がっている。
 現代のサスペンションは殆どストロークしない(ミリ単位とも!)ので、金属とカーボン製のアームのしなりで十分、且つストロークが多いと空力が安定しないので、不安定な操縦性になってしまう。(地面とフロントウイングの間隔を一定に保つことで安定したダウンフォースが得られる)

◎キール下を延長したプレート
これは完全な空力部品だと思われる。
 基本的にはフロントタイヤが生み出す乱れた空気とノーズ下の綺麗な空気流を分離するためだろう。
 が、この部分の形状を変えることでサーキット毎に空力の最適化が可能なように思われる。恐らくアロウズもサーキットの性格によって変えようとしたのではないのだろうか?実際はそんな余裕が無かったと思うが。
 ついでに言うと、この構造だとマクラーレン張りのゼロキールにもチャレンジは可能だ。それだけの余裕があるのかは疑問だけれど。(このあたりも、A23と同じ運命?)

※更に追記です(^_^;
走行状態にフロントサスペンションが縁石に乗り上げてストロークした状態をイメージしました。
○ノーズ上の矢印D&D:ダウンフォースとノーズダイブ(ノーズが下がるというのは、サスペンションに対する相対的な動き)の力
○サスペンションの動き赤とオレンジの点線の状態です。この時に、アッパーアームとロワーアームからホイールへの角度がそれぞれ変化しますから、ホイールの地面に対する角度(キャンバー)が変わります。→運動性の変化…この変化をコーナリングに利用している。
○サスペンションがストロークする時にアームに加わる力:L1…
○上記L1は、キールへそしてビームへ伝わって:B1となる。→反対側のキールも無駄な変形を押さえる助けになっている。
○アルヌーは二枚目さんが気にしておられた圧縮の力はプッシュロッド(黄色線)が受け持ち、その力は:P1となる→ロッカーアームを介してノーズ内のトーションバースプリングやダンパー、スタビライザーが作動する。
○ロールセンターの変化よりも、安定して大きなダウンフォースが得られれば、タイヤのグリップで必要な操縦性は得られるのではないか?最近のミシュランユーザーがフロントの荷重(ダウンフォース)にこだわった車造りをしているのもその延長にあるのではないか?

A23とSA05の写真を見比べて気づいたが、A23ではノーズからキールまでは一体成形のようだ。SA05では、ノーズ下から分割されているように見られる。キールから下の部分はターニングベーン及びバージボードとしてノーズ下に大きなトンネルを形成している。
これをフロントのディフューザーと考えれば、いろんな形状が考えられるだろうし、開発の可能性があると思う。それだけの余裕が亜久里チームには無さそうなのが辛いところだ。

※更に追記 コーナーでの挙動を単純な図式にしてみました(本当か?)
コーナリング中は、車体にはま直ぐ進もうとする力(慣性:i1)が働き、外側のサスペンションは縮む方向の力が加わる。
それに対するプッシュロッドからの反力(P1)がロール(R)しようとするが、ダウンフォースとスプリングが力を吸収する力の合計とでバランスする。結局、全ての矢印には反力が働いて、バランスしている。過渡特性の解析は…オイラには不可能です(^_^;
この際、タイヤの姿勢変化は無視しています。(タイヤは後で触れます)
 現在のF1では空力特性の変化を嫌って、殆どストローク・ロールしないサスペンションを採用している。ストローク量は数ミリとも言われている。
なので、実際には殆ど無視できる変化しかしていないのかもしれない。→ますますフロントタイヤの重要性が増す。

 ここまで書きながらふと思ったのだが、タイヤはストロークした時にキャンバー角が変化し、路面に設置する状態が変わっているはず。(上と同じ理由で僅かかもしれない)
これを逆に利用したらどうだろうか?ステアリングを切った時に、ワザとイン側に傾くようにキャンバー変化をさせたら…バイクがコーナリングをする時のように。
 数年前に、ミシュランが本来のトレッド(路面との接地面)以外の場所を利用していると問題になったが、この事だったのだろう。なので、今は許容範囲内ではあるかも知れないが、やっていると思う。

sasmove.gif Gforce.gif


posted by ビートニク at 00:29| Comment(14) | TrackBack(1) | オリジナル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは、久しぶりに難題で悩みまくっております(笑)たしかにぼくもロアアーム側は引かれるのでは?とおもいましたが、、、仮説をひとつ

通常車のロールセンターは地面のはるか下にありますよね?これ、レーシングカーであっても逃れられないと思います、で、ロールさせない構造は擬似的な物で、そのモーメントは受けていると言う事、2本のアームをしならせるのがアームの中心と仮定すれば、一見ロアアームが引かれるように感じますが、そこは擬似的な支点?あくまでアームの取り付け位置はモノコック側であり、ロールセンターが車のはるかに下だとすれば、ロアアームは弱いプラスプレッシャーで有り、アッパーアームは強いプラスプレッシャーになるのではないでしょうか?(ポイントはロールセンターです)

仮説2そんな事関係なく2本のアーム間にしなり
(なじれモーメントが働けば、単純にロアが引かれるのが正解?なのでしょうか???

仮説3アームのどちらかにピボットの様な働きをさせれば(剛性調整)あいてのアームは引きにも押しにも成る?、長々と失礼しました、、、
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年02月27日 03:24
ごめんなさい
なじれ>ねじれでした、アウあう〜
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年02月27日 03:31
たびたびすいません、
とんでもなく、解りづらいコメントかいてしまい申し訳ないです、自分のところで整理してエントリー上げましたので、御願いします
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年02月27日 11:17
アルヌーは二枚目さん
どうもです。
僕も更に追記しました。
読んで下さいf(^ー^;
Posted by ビートニク at 2006年02月27日 18:16
ありがとうございます、うんうん、その動きは理解しております、で、ぼくが気にしていたのはキール下部にかかる負荷の方向なんですよね、図の中のB1の方向です、コーナーリングGフォースをグリップで、タイヤが反発しているわけですからその付け根は逆方向の不可が掛かるのでは?と思ったのですが、どうでしょう?

それから、ステアした時にタイヤが内側に倒れるのは、すくなからずそうなっていたはずです、キングピン角度で良かったかな?コーナーリング時のキャンバー補正だとおもいますけど、
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年02月27日 22:38
アルヌーは二枚目さん
図の解説に入れていませんが、全ての矢印には反力が働いていて、釣り合いが取れています。(追加しました)
内側のタイヤは内側へ引っ張ろうとしていますし、外側のタイヤは踏ん張っているわけですよね。
その釣り合いが崩れるのはスピンした状態です。
なので、B1は本当は+/-0となっているはずです。
釣り合いが取れるまでの過渡特性は…
Posted by ビートニク at 2006年02月28日 07:59
こんにちは、なるほどなるほど、まず、プッシュロッドの存在と構造は理解していたつもりですが
新しい足廻りはアッパーとロアーアームが固定されていると言う固定観念に惑わされてコンビネーションで考える事を忘れていました、ですので2本のアームの付け根の中間から捩れようとするのでは?と言うのは大外れですね(笑)すいません

で、左右のタイヤがビームで繋がっているのでプラスマイナス0と、いうことですよね、これも、なるほど、、ビームで繋がって居ないツインキールよりははるかに有利でしょうね?しかし、そこに問題がひとつ(笑)ほとんどストロークしないサスペンションで強力なコーナーリングGフォースを受けた場合内側タイヤのグリップは著しく落ちているはず、ですので0には成りえない、、、
極小かもしれませんが、、、それにしてもこの話題、だれも乗ってきませんねえ、、、(笑)
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年02月28日 15:02
アルヌーは二枚目さん、こんばんは

>強力なコーナーリングGフォースを受けた場合内側タイヤのグリップは著しく落ちているはず

そうですねぇ。で、差し引きでバランスしない状態が“アンダー”な状態なのではないですかね?

話題がマニアック過ぎるんでしょうか…
Posted by ビートニク at 2006年02月28日 19:19
こんにちは。掲示板に書き込みありがとうございました。

モノコックのツインキール部ですが、その部分の強度・剛性の設計時に、
荷重が加わった際の変形量は計算には入れている筈ですが、
その変形量をサスの機能(ストロークやスタビライザー)としては
利用していないのではないか?と私は個人的に想像しています。

左右のツインキールを繋ぐビームは、剛性を高める為の物ですね。

空力的な理想では、ノーズ下面はできるだけ高くしたいです。しかし、
サスの上下アーム(アッパー&ロワ)は、設計的に理想的な高さや角度があります。
その相反する要素の妥協点を模索し、各チームはノーズの高さやその形状、
それとサスのアームの高さや角度と、取り付け方をそれぞれ工夫しています。

近年は、サスのストローク量を減らして、代わりにタイヤの構造を工夫して
タイヤ側でサスの役割を担わせよう、という開発が進んでいる様な印象を受けます。

ロールセンターの高さは、上下のサス・アームが、
車体側からタイヤ側へ上がるアーム角度だと、ロールセンターが低くなり、
車体側からタイヤ側へ下がるアーム角度だと、ロールセンターが高くなります。
http://www.geocities.jp/f1tw_idea/box/suspension/geometry.html

ロールセンター高の違いによって、サスの取り付け部に加わる力の方向が変わると思いますが、
これについては私は正直まだよく理解が進めていません。

サスは、キングピン角の設定によって、操舵時にキャンバー角を変化をさせています。

また近年のF1では、プッシュロッドをロワアームではなくアップライトに取り付け、
その取り付け位置を、キングピンから離れた場所とする事で、
操舵時にロール制御効果を与えているマシンが結構あります。
これは私は、BAR、フェラーリ、ルノー、トヨタ等の写真で確認済みです。
Posted by tw at 2006年03月04日 14:00
こんにちは、ダブルウイッシュボーンに限っての話ですが垂れ下がりのアームによってロールセンターが車の重心に来た場合、ロールしないのではなく、その点を軸にして廻ろうとします(リンクの性質)、ですが
アームリンクの特性でバンプ側のアームはもちあげられ(ジャッキング現象)ロールしない感じになります、踏ん張るのは良いのですがココで、良くないのはタイヤがポジティブになる事と、実際バンプ側に沈み込まないので、重心と、タイヤの接地面との関係から、円しん力は作用し、反対側のトラクションは激減する事になると思われます。(きわめて持ち上がり易い)
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年03月04日 19:21
追加ですが、ここで、内側のリンクの動きを考えてみましたら、おそらくピボットが高いので、アームがバンプする事により浮き上がりは打ち消されるかも、しれません、へんな感じですが、高いグリップを確保出来るかもしれません。
Posted by アルヌーは二枚目 at 2006年03月05日 01:29
twさん
アルヌーは二枚目さん

ありがとうございます。
僕には高度な要素が多くて…
じっくり考えてみます。
Posted by ビートニク at 2006年03月06日 13:38
Posted by ケィ at 2006年04月25日 12:23
ケィさん、どうもです
SA06は、今の改良バージョン、つまりBスペックのようですね。
Posted by ビートニク at 2006年04月25日 12:54
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